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【お知らせ】『HSK公式過去問題集(CD付)』刊行!
りんずプロダクションが校正(翻訳監修)で協力した『HSK公式過去問題集(CD付)』1級~6級が刊行されました。

2010年から新制度で実施されている新HSK。2010年度に5回行われた各級の試験問題をすべて収録し全訳を付した、唯一の公式過去問集。出題傾向の把握に最適です。

『HSK公式過去問題集(CD付)』1級~6級
編者:国家漢弁孔子学院総部
出版社:スプリックス
出版年:2012年02月
1級 toho-shoten.co.jp
2級 toho-shoten.co.jp
3級 toho-shoten.co.jp
4級 toho-shoten.co.jp
5級 toho-shoten.co.jp
6級 toho-shoten.co.jp
# by tenohira-ya | 2012-04-10 09:45 | エッセイ・自己紹介
コラム「中国語訳「家政婦のミタ」研究」掲載のお知らせ
コラムを書きました。

ひよこ翻訳家よちよち道中 第8回 中国語訳「家政婦のミタ」研究
(而立会会報『達雅』(PDF誌)第27号 pp.3-5)
http://www.jiritsukai.org/page6-4.htmlから「第27回」をクリックしてください。
# by tenohira-ya | 2012-02-23 20:41 | 翻訳に関すること
コラム「have to”の訳し方」掲載のお知らせ
ちょっと前になりますが、2011年11月にコラムを書きました。

ひよこ翻訳家よちよち道中 第7回 “have to”の訳し方
http://jiritsukai.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/7-have-to-afab.html


スティーブ・ジョブズの名スピーチを見て考えたことです。

いつもはPDF誌に掲載していますが、今回はwebに転載されています。
# by tenohira-ya | 2012-02-23 20:34 | 翻訳に関すること
外国人向け子供用中国語教材がない
子供が2歳になって、あちこちから英語教材の広告が届く。体験版を取り寄せてみると、教材は玩具やDVD、絵本など子供がとっつきやすいようによく研究されている。手遊び歌やポピュラーな童謡を使い、出てくる語彙は簡単な動作や体の部位、くだもの、乗り物の名前とその擬音など。なるほど、母語だってそういった語彙から習得していくもんな。大人向け外国語カリキュラムとの違いを感じて面白い。

よくできているといえば、広告もよくできていて、世の親たちの焦燥感をあおるのが上手。「あなたのお子様の頭と耳が柔らかい今こそ英語に親しみ、未来の可能性を広げてみませんか?」「英語の苦手な親御さんでも大丈夫!」「欧米の生活では常識として知っておかなければならないマザーグースを…」……。

ところで、そんな英語教材と同じように、外国人の児童・幼児を対象にした中国語教材はあるんだろうか。

子供向けの中国語検定テストとして、BCTと同系列のYCTがあるから、漢弁がなにか模擬問題集以外にも対応教材を作ってるかな?

しかし、かつて北京の新華書店で子供向け中国語教材を見て、良いものをピックアップして買ってくる、という仕事をしたことがあるのだけど、ほとんどが、中国で暮らす中国人の子供が国語を身につけるための教材。
海外で育ち親が中国語ネイティブの華人子弟向けというジャンルのものが、わずかに存在する。が、それらは指導者が中国語を理解している前提で編集されていて、テキストの文章も中国語環境での生活を前提にしているように思う。完全な日本語環境で暮らしている子供が取り組むには、指導者が乗り越えなければならないハードルが高い。

日本で幼児向けクラスを開設している民間学校の先生に聞いたところでは、教材は中国で使われている国語教育用のもの。受講者はたいてい両親かそのどちらかが中国人。ピンイン、読み書きを覚える目的で、親が教えると馴れ合いになって身に付かないので、外部の先生を求めて受講するとか。日本語ネイティブ家庭の子供が来たことはないとも。

ということで、外国語ネイティブの幼児が中国語に親しめるような教材、というのを見たことがない。
市場にあまたある英語教材は、遊び、食事、生活習慣、色、数、物の大小といった、子供が馴染んでいる身の回りの世界で英語に触れるように設計されている。英語をよく知らない親でも対応できるように、音声教材、映像教材も用意し、声かけ、相づちの仕方もさりげなく提示されている。
そんなのが中国語教材にもあっていいのではないかと思ってるんですが、どうかな。

ひょっとすると、そういった教材を作るのは漢弁でも孔子学院でもなく、非ネイティブのニーズを知り抜いてる我々の仕事なのかもしれない。
# by tenohira-ya | 2011-01-18 20:47 | 外国語学習について
“里”を訳さなくてもいい理由ーー翻訳と中文和訳
「財布はカバンに入れた。」
中国語で書くと、
“钱包 放在 提包里 了。”
これをまた日本語に訳しなおすと、
「財布はカバンの中に入れた。」
あら、もとの文より長くなっちゃった。

この場合、カバンは単なるモノではなくて、財布をしまう場所としてのカバンなので、中国語では“里”をつけて方位フレーズにし、場所であることが分かるようにしなければならない。
“钱包 放在 提包里 了。”

問い:
では、この中国語文を日本語に訳す場合、
1)財布はカバンの中に入れた。
とするのと
2)財布はカバンに入れた。
とするのでは、どちらが適訳か。

答え:
文法の授業で中文和訳をしてる時は、1)。
小説やエッセイを人に読んでもらうために翻訳してる時は、2)。

なぜ翻訳では“里”を訳さなくていいのか?
日本語のカバンは、物を表す普通名詞でありながら、その中に何かを入れることができるという機能を常に想起させ、他の成分の助けを借りなくても財布のしまい場所という意味を持つことができる。「財布はカバンに入れた。」は、充分に正確で簡潔な日本語文だ。
わざわざ「カバンの中に」と他の成分を加えると、
「カバンの外ポケットじゃなくて中に入れたのよ」
「放ったらかしになんかしないわよ、ちゃんと入れたわよ」
と、言外の意味を含ませることができる。

もし、中国語の原文にこうした含意があるのなら、“钱包 放在 提包里 了。”ではなくてもっと違う表現になっているはず。
逆にいうと、この文に“里”がある理由は、文法ルールで必要だからということにすぎない。前後に特別な文脈がなければ、この文は単に「財布はカバンに入れた。」という意味を伝えるだけだ。

なのにやみくもに一対一で単語ごとに対応させようとすると、カバンなんていう簡単な単語に足をすくわれ、余計な訳を生んでしまう。

中文和訳は文法の理解度を確かめるための訳。翻訳は原文が伝えようとしている意味を再現するための訳。両者は行為の性質が違うし求められる注意力も違う。

原文の意味を把握しそこねたり、自分が書いた日本語文の意味に無頓着になったり……。疲れてくると、翻訳をしていたつもりが中文和訳をしていた、ということも。ああ私ったら、目を開けながら寝ていたに違いない!急がば回れ。そんな時は、ひと休み。お茶にしましょう。
# by tenohira-ya | 2011-01-17 23:39 | 翻訳に関すること

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